自衛隊での思い出〜前期教育編⑤〜ガス体験10km行軍
書き忘れていましたが、GW前にガス体験と10km行軍がありました。
ガス体験
ガス体験では、ガスマスクを装着し催涙ガスが充満したテントの中に入ります。
ガスマスクのすごさを体験するためです。
ガスマスクをみたときは、第一次世界大戦の画像でよく見るやつやん!と喜びました。
同時に、「なんかちゃっちい、意外とペランペランなんだな」と思いました。
ガスマスクは8秒以内に装着しなければなりません。
8秒以上かかってしまうと、ガスの効果をモロに受けることになるからです。
8秒以内に着けれるようになんども練習しました。
「ちゃんと着けてないと、ガスマスクしててもガス吸うからな!気をつけろよ!!」
と班付きの声が響く。
「ガス体験で、死んだ奴もいるからな!!!」
という班長の冗談をモロに信じ、ビビりまくっていた同期がいました笑
ガスマスクをつけて、薄暗いテントに入ると、モヤモヤしているが何ともない。
そして、班長が「ガスマスクを外せ」というので、ガスマスクを外します。
・・・!?
ツーーーーーーーーーーーーン
涙と鼻水が止まらない・・・!!
玉ねぎを切ってるときツーンとする感じの100倍くらいつーーーんとしました。
「これはキツイ!」
同期の「痛い痛い痛い」という声や
グス、グス、ヴォオエエなどの嗚咽があちらこちらから聞こえる。
(一刻も早くここから出してくれ)
そう思っていると
班長が、「カエルの歌を歌え!!」と。
えええええええええええええええええええええええ(>_>)
か”ぁぁぁえ”ぇぇぇる”ぅぅぅぅぅの”ぉぉぉぉゔぅぅぅぅぅだぁぁぁがぁぁぁぁ
歌というよりただの叫び声。
歌い終えて、いや叫びあげてようやく、出る。
みんな涙と鼻水だらけ。
出た先のテーブルにご丁寧に洗面器に水まで組んである。
ガスマスクをしているときは本当に何ともないのです。
ガスマスクは凄い。
10km行軍
GW前に10km行軍をやりました。
簡単にいうと、隊列を組んで、10km歩くだけです。
銃を持って、弾倉を腰に巻いて、20kgの荷物を背負って歩きます。
体力には自信がある方だったので、そんなにキツくはありませんでした。
足よりも肩の方が痛くなります。
駐屯地内をぐるぐるぐるぐる。
教育隊によって山を歩いたりするそうですが、わたしの教育隊では駐屯地内を歩きました。
あーつまらん、と景色も変わらないので思っていました。
ただ行軍中、気になっていたのが、
銃の脱落防止を一部忘れており
そこの部品が落ちていないか気にして歩いていたので精神的に疲れました。
銃の脱落防止とは、銃の部品が落ちないように部品の接合部を
黒のビニールテープでペタペタ覆うことです。
これをしてないとマジで怒られます。
自衛隊ってたった一つの部品でも落としてしまうと、見つかるまで全員で捜索するんです。
これまじで時間の無駄だと思うんですけどね。
班長から聞いた話で、本当かはわかりませんが、
班長の部隊の一人が、山での訓練中、銃の部品を落としたばかりに
何ヶ月間もその部品を探すために山に行き、300人くらいで捜索していたことがあるそうです。
そんなことするくらいなら、体力錬成しろと思います。
部品探しに税金使うなやと思います。
特に何事もなく、部品も落とさず10km行軍を終えました。
6月の野営訓練では山道を25km歩きます。
普通科では山道を40〜60km普通に歩くそうです。
空挺団は60kgの荷物を背負い、100km歩くそうです。ひええ
行軍というのはとても大事です。
”作戦行動”は行軍で目標地点まで行ってから行うものです。
その前の行軍で疲れていたり、バテていたりしたら話になりません。
なので、ただ歩くだけのような訓練に見えますが、
陸上自衛隊にとって行軍はとても重要な訓練なのです。
自衛隊での思い出⑥検定射撃!!やっベー当たんねぇぞ! - 孤独図書館に続く